協和発酵キリン
KYOWA KIRIN

kksmile

診療サポート

CS Library

CS Library 〜患者満足度向上のために〜

監修の先生からのごあいさつ
高木 安雄 先生

〈監修〉
慶應義塾大学 名誉教授
木 安雄 先生

いま患者満足度調査が大きな関心を呼んでいます。高齢社会を迎えて、国民・患者にとっては医療費の負担のあり方が、病医院にとっては良質なサービスの提供が重要な課題となっているからです。医療のための財源確保とより良い医療の実現は、利用者・顧客本位の患者満足度の向上によってつながります。

国民のすべてが医療保険制度に加入する国民皆保険の下でわが国の医療サービスの提供体制は整備され、その結果、わが国は世界一の長寿大国となりました。それがゆえに、高齢社会の医療費の増加と効率的な支出の解決を求められ、これまでの量の確保から質の向上への転換を迫られています。

社会保障の財源が厳しくなってくる今日、国民・患者は医療サービスに納得し、満足しなければ必要な医療費の負担をしないでしょう。そして、病医院にとっても、地域や在宅で医療を提供するほか医療と介護の連携による生活支援など新しいサービス提供が必要となっています。

著名な経営学者のフィリップ・コトラーは、「市場シェアは過去に関する指標であり、顧客満足は将来に関する指標である」と述べていますが、世界一のスピードで高齢化を走り続けている日本の医療を考える上で、これまでの供給者優位のマーケティングから患者満足度調査による顧客本位のマーケティングへの転換が必要といえます。

とはいえ、患者さんの満足度、本音を聴くことは簡単なことではありません。患者さんの年齢やかかっている疾患、その重症度によっても満足度は異なります。しかも、医療提供の専門家の「知識」と患者さんの「期待」との間には大きな溝があることが多く、たとえば、お薬の説明時間について、患者さんは6割の人が「ちょうどよい」と答えているのに対して、調剤薬局の薬剤師さんの6割が「とても、少し足りない」と答えているという調査結果があります。

患者さんの声にどう耳を傾けるか、そして不安や悩みを少しでも解決して、満足度をどう高めていくのか、今後の病医院にとって重要な経営姿勢であるはずです。とくにさまざまの専門職者が関わる医療サービスは組織としての取組みが大切です。一人のスタッフのためにそれまでの満足がすべて不満に変わってしまうことも多いのです。

このCS Libraryをぜひ活用して、患者さんの声に寄り添いながら、経営改善に取り組む組織経営を期待しています。

(2013.11)

おすすめコンテンツ